避難判断に活用可能な災害リスクの定量的評価手法に関する研究

図1.研究の流れ

図2.検討中の避難所要時間予測手法

図3.福岡県東峰村における各建物からの避難所要時間の予測結果

<2020年度>

近年,豪雨災害が激甚化しており,多くの被害が発生しています。豪雨災害は進行型災害の一つであり,被害発生までの猶予時間の中で避難を行うことによって人的被害を抑えることができると考えられます。しかし,市町村による避難勧告等の避難情報の発令の現状として,どのタイミングで避難情報を発令すべきか判断することは難しく,危険性の高い場所を特定できていない場合があります。そのため,避難判断の根拠となる災害リスクを定量的に評価する必要があります。災害リスクとは一般に,ハザード・脆弱性・曝露の3要素からなると定義されています。
 本研究では,避難行動に着目し,脆弱性およびリスクを評価する手法について検討を行います。また,災害シナリオを仮定した避難シミュレーションにより,災害時の状況を再現し,避難に関する考察を行っています。

キーワード: AI GIS ネットワーク解析 脆弱性 避難判断