砂岩中の水・超臨界CO2の2相流流動・貯留特性の解明

図1.研究の流れ

図2.実験による取得データの例

図3.インベージョンパーコレーションによるシミュレーション

<2020年度>

CO2排出量の削減は,今や地球規模の課題となっています。この解決策の1つとして「CO2地中貯留技術(Carbon dioxide Capture and Storage)」があります。CCSとはCO2を地下深くの岩盤内に注入し,貯留するという技術です。しかしながら,CCS技術の確立のためには,岩盤の中にCO2を注入するとCO2がどのくらい貯留するかといったことをきちんと把握する必要があります。つまり,岩石レベルでCO2の貯留・透過特性を把握することが重要です。
 本研究では,地下の岩盤と同等の圧力・温度を再現した状況下で室内実験を行い,対象地盤の多孔質砂岩へのCO2注入を行います。そこで様々な貯留・透過に関する物性値を捉える研究を行っています。また,試験体や実験条件のデータを基に流路予測シミュレーションや数値解析シミュレーションを実施し,実験結果との比較検討を行うことで,CO2の透過特性を定量的に解明する研究を行っています。

キーワード: 地球温暖化 CO2排出量削減 物理探査 岩石実験

<2020年度以前>

二酸化炭素排出量の増加は世界的な問題となっている。そこで注目されているのが,CO2地中貯留技術(Carbon dioxide Capture and Storage)である。この技術は,工場等で排出された二酸化炭素を地中深くの岩盤中に貯留するという技術であり,岩盤中での二酸化炭素の貯留形態や透過挙動を把握することが重要となる。
 本研究では,地下深部の温度・圧力条件を室内実験で再現し,様々な岩石にCO2を注入する実験を行い,様々な物理指標のデータを取得することで,CO2透過メカニズムの解明に努めている。

キーワード: 多孔質砂岩 CCS 地球温暖化 室内実験 CO2透過メカニズム